雪国ならではの土地選び!敷地配置と雪の捨て場所で後悔しないポイント
上越市・妙高市・糸魚川市で家づくりをするうえで、冬の暮らしやすさを大きく左右するのが「土地選び」と「敷地配置」です。
土地を探すときは、価格や広さ、日当たり、学校や職場までの距離などに目が行きがちですが、雪国ではもう一つ考えておきたいことがあります。
それが、
「冬、この土地に降った雪をどうするのか?」
ということです。
上越地域では、一晩で景色が変わるほど雪が積もることもあります。
家が建つスペースと駐車場が確保できたから大丈夫、ではなく、駐車場を除雪した雪、屋根から落ちた雪、道路除雪によって家の前に寄せられる雪まで考えて、土地と建物の配置を決めることが大切です。
私たちタケハウスでは、上越地域での家づくりをお手伝いをしてきた経験から、建物だけを見るのではなく、実際に冬になったときにどう暮らすのかまで考えた土地選び・配置計画を大切にしています。
【豪雪地帯で土地を探すなら、まず「道路」を見る】
雪国で土地を探すとき、私たちが特に確認しているのが前面道路です。
夏場は何の問題もなさそうな道路でも、雪が積もれば状況は大きく変わります。
特に確認したいのが、
・冬に除雪車がきちんと入ってくる道路なのか
・道路幅が十分にあるか
・消雪パイプなどが整備されているか
・袋地など、雪の処理や車の出入りが難しくなりやすい土地ではないか

といったところです。
道路幅については、私たちは6m以上あるかどうかを一つの目安として見ています。
もちろん「6m未満だからダメ」ということではありません。
ただ、冬になると道路脇に雪が積み上がり、夏場より実際に車が通れる幅が狭くなることがあります。車同士のすれ違いや、除雪車が入れるかどうかも含めて確認しておきたいポイントです。
また、袋地になっている土地も注意が必要です。
雪を押していく場所が限られたり、除雪の状況によって車の出入りが大変になったりすることがあります。
夏に土地を見て終わりではなく、「ここに雪が1m、2mと積もったらどうなるだろう?」と想像してみる。
これだけでも、土地の見え方はかなり変わってきます。
【駐車場だけでなく「除雪した雪をどこに置くか」を考える】
例えば、希望していた車3台分の駐車スペースが取れたとします。
これだけを見ると「十分な広さがある」と思うかもしれません。
ところが冬になれば、その3台分の駐車場に降った雪をどこに持っていくのか、という問題が出てきます。
雪国では、駐車スペースだけでなく「雪置き場」も敷地の一部として考える必要があります。

さらに、
建物・駐車場・カーポート・玄関までの動線・屋根・雪置き場
を別々に考えるのではなく、一つの計画として考えることが重要です。
玄関までの距離が長ければ、その分だけ毎朝除雪する範囲も増えます。
カーポートを敷地いっぱいに配置すれば車の雪下ろしは楽になりますが、その周囲に除雪した雪を置くスペースがなくなることもあります。
「この土地に希望する家が建つか?」だけではなく、
「家を建てたあと、雪を置く場所がちゃんと残るか?」
まで考えてみてください。
【道路から建物を離した方がいい?】
上越ならではの問題として、道路の消雪設備も考えておきたいところです。
上越の消雪パイプには地下水を利用しているところも多く、水に含まれる鉄分などによって赤茶色の着色が見られることがあります。
車が通った際に消雪水を跳ね上げ、それが建物の外壁に付着して、道路側の外壁に赤茶色の汚れが目立つこともあります。
そのため、道路と建物の距離も敷地配置を考えるポイントの一つです。
実際に、現在タケハウスで建設中の新築住宅では、道路から建物を約3m離して配置しています。
ただし、ここにもデメリットがあります。
道路から建物を離してスペースをつくると、今度は道路を除雪した雪がそのスペースに寄せられ、雪がたくさん溜まる可能性があります。
つまり、
「道路から離せば離すほど良い」
という単純な話でもありません。
道路の除雪状況、消雪設備、外壁、玄関や駐車場の位置、雪を置く場所などを見ながら、その土地の大きさに合った配置を考える必要があります。距離が取れないのであれが、エクステリア(空間デザインを考える事も顧慮していく事も大事です。)
【流雪溝や消雪パイプがあれば安心?】
上越市内で土地を探していると、流雪溝や消雪パイプが整備されている地域があります。
これは雪国で生活するうえで非常にありがたい設備です。
ただし、「流雪溝があるから雪置き場を考えなくても大丈夫」とは限りません。
流雪溝は地域によって利用時間や利用方法などのルールが決められている場合があります。
消雪パイプについても、道路の雪を処理する設備と、自分の敷地内の雪をどうするかは別の問題です。
土地を検討するときは「設備がある・ない」だけを見るのではなく、実際に冬場にどう使われているのかまで確認できると安心です。

【土地選びと一緒に「屋根の形」も考える】
そして、雪の置き場所を考えるうえで切り離せないのが「屋根の形」です。
屋根から雪を落とすのか、できるだけ落とさないようにするのか。
それによって必要な敷地の広さや雪置き場の位置も変わってきます。
例えば、隣地との境界に近い場所へ屋根の雪が落ちるような計画にすれば、隣家とのトラブルにつながる可能性があります。
一方で、敷地に十分な雪置き場があるなら、そこへ雪が落ちるように屋根の方向を考える方法もあります。

以前のブログでは、切妻屋根・片流れ屋根などの代表的な屋根の形や、上越の湿った重い雪を踏まえた屋根選びについて詳しく紹介しています。
→【関連記事:屋根の種類と豪雪地帯での屋根選び】
土地、建物、屋根、雪。
これらを別々に決めるのではなく、最初からまとめて考えることで、冬の負担を減らすことができます。
【とはいえ、土地選びは結局「何を優先するか」】
ここまで雪国の土地選びについていろいろ書いてきましたが、結局のところ、どんな土地がいいかは人それぞれです。
雪かきが多少大変でも、駅や学校、職場に近い土地を選びたい方もいます。
少し郊外になっても、広い敷地を確保して雪の置き場所に余裕を持たせたい方もいます。
袋地だから絶対にダメ、道路幅が狭いから絶対にダメ、消雪パイプがないからダメ、ということではありません。
土地にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
大切なのは、良いところだけでなく、冬になったときにどんな不便があるのかも知ったうえで、自分たちが納得して選ぶことだと思います。

気に入った土地があるなら、その土地を諦める前に、
「ここに建てるなら、どうすれば冬も暮らしやすくできるか?」
を考えてみる。
それも工務店の仕事だと私たちは考えています。
【まとめ|土地の「冬の姿」まで考えて家を建てる】
上越地域や豪雪地帯での土地を選ぶなら、
・除雪車は入るのか
・道路幅は十分か
・消雪設備はあるのか
・除雪した雪はどこに置くのか
・道路除雪の雪はどこへ寄せられるのか
・屋根から落ちた雪はどこへ行くのか
こうしたことも一度考えてみてください。
雪がない季節には、とても条件の良い土地に見えるかもしれません。
でも、豪雪地帯で暮らす以上、その土地の「冬の姿」も家づくりの一部です。
私たちタケハウスでは、「この土地はダメ」と一方的に判断するのではなく、その土地の特徴を踏まえたうえで、建物の配置や屋根、駐車場、雪の処理まで一緒に考えています。
土地探しの段階でも、「この土地に家を建てたらどうなる?」というご相談があれば、宅建士も保有しておりので、お気軽にお問い合わせください。
