断熱材って何が違う?代表的な種類を工務店がわかりやすく解説
家づくりについて調べていると、
「グラスウール」
「吹付けウレタン」
「ボード系断熱材」
など、いろいろな断熱材の名前が出てきます。
初めて家を建てる方からすると、
「結局、何が違うの?」
というのが正直なところではないでしょうか。
すべての種類を紹介するとかなり長くなるので、今回は一般住宅でよく使われるものを中心にお話しします。
グラスウール
住宅の断熱材として昔から広く使われているのがグラスウールです。
ガラスを細かな繊維状にした断熱材で、柱と柱の間などに入れて施工します。
比較的コストを抑えやすく、長年住宅に使われてきた断熱材です。
ただし、グラスウールは入れれば終わりというものではありません。
隙間ができたり、無理に押し込んだりすると、本来の性能を十分に発揮できないことがあります。
また、グラスウールを使ううえで注意したいのが「湿気」です。
外壁側の通気や室内側の防湿処理が適切にできていないと、壁の中で結露が起こり、断熱材が湿気の影響を受けることがあります。
湿気を含んだ状態が続くと、本来の断熱性能を十分に発揮できなくなったり、重みで断熱材がずれたり、下に下がったりする原因にもなります。
そのため、外壁側にはきちんと通気層を確保し、壁の中に入った湿気を外へ逃がせるようにしておくことが大切です。
また、グラスウールには防湿フィルムと一体になった「耳付き」と呼ばれる製品もあります。
耳の部分を柱などにきちんと留め、防湿層が連続するように施工することで、室内側から壁の中へ湿気が入り込むのを抑えることができます。
もちろん耳付きのグラスウールを使えば何をしても大丈夫というわけではなく、継ぎ目やコンセントまわりなども含めて丁寧に施工することが重要です。
タケハウスでは、リフォーム工事の際にグラスウールを使用することが多くあります。
既存の壁を部分的に解体して断熱材を入れ直すような工事では、施工する場所に合わせて使いやすいというメリットがあります。
ロックウール
グラスウールと同じ繊維系の断熱材にロックウールがあります。
鉱物などを原料としてつくられており、断熱性のほか、耐火性や吸音性などにも特徴があります。
見た目はグラスウールと似ていますが、原料や性質が異なります。
ロックウールもグラスウールと同じように、材料そのものの性能だけでなく、隙間なく適切に施工することが重要です。
また、繊維系断熱材なので、壁の中の湿気や結露についても考えて施工する必要があります。
外壁側の通気が十分に確保されていなかったり、防湿処理が適切でなかったりすると、壁内結露につながる可能性があります。
そのため、グラスウールと同様に「断熱材を何にするか」だけを見るのではなく、通気・防湿まで含めた壁全体のつくり方が大切になります。
吹付けウレタンフォーム
吹付けウレタンフォームは、現場で材料を吹き付け、発泡させて施工する断熱材です。
吹き付けると膨らむため、細かな部分や複雑な形状の場所にも施工しやすいのが特徴です。
新築住宅でもよく使われる断熱方法ですが、タケハウスでは何でも全面的にウレタンにすればいい、とは考えていません。
ウレタンを広い範囲に吹き付けると、将来リフォームする際に取り除くのが大変になることがあるからです。
家は建てて終わりではなく、20年、30年と住んでいく中でリフォームする可能性があります。
そのため、将来手を入れることまで考えて断熱材を使い分けることも大切です。
一方で、ウレタンは細かな隙間を埋めるのが得意です。
例えば、キッチンの裏側などには、土台側から電気配線を通すための穴が開くことがあります。
こうした小さな部分をそのままにしておけば、そこが空気の通り道になる可能性があります。
そこで必要に応じてウレタンを吹き、断熱だけではなく気密を確保するためにも利用します。
「壁全部をウレタンにするか、まったく使わないか」ではなく、適材適所で使うという考え方です。

ボード系断熱材
板状になっているものがボード系断熱材です。
硬質ウレタンフォームやフェノールフォームなど、さまざまな種類があります。
タケハウスの新築住宅では、ボード系断熱材とウレタンを組み合わせて施工することが多くなっています。
ボード系断熱材で必要な断熱性能を確保しながら、ボードだけでは処理しにくい細かな部分などにウレタンを使用します。
断熱材にはそれぞれ得意なところがあります。
一種類だけですべてを解決するのではなく、場所や施工方法に合わせて使い分けることが大切だと考えています。
結局、どの断熱材が一番いい?
「結局どれが一番暖かいの?」
と思われるかもしれません。
ただ、これは単純に一つを選べるものではありません。
同じ種類の断熱材でも製品によって性能が違いますし、厚さによっても変わります。
さらに、窓の性能や家の気密性、間取り、そして実際の施工精度も関係してきます。
タケハウスでは、基本的には建物や工事内容に合わせて、こちらで断熱材を選定しています。
もちろん、
「この断熱材を使いたい」
「こういう断熱方法にしたい」
といったご希望があれば、変更することも可能です。
その場合もメリットだけでなく、費用や施工方法、将来的なリフォームのしやすさなどを含めてお話ししたうえで、一緒に決めていきます。
断熱材は「何を使うか」だけではありません
断熱材には、それぞれ特徴があり、建物の状況によって適した方法は変わります。
そして、断熱材と同じくらい大切なのが施工の仕方です。
性能の良い断熱材を使っていても、細かな隙間から空気が出入りしてしまえば、せっかくの性能を十分に生かせません。
また、グラスウールやロックウールのような繊維系断熱材では、断熱材だけでなく外壁の通気や室内側の防湿まで含めて考える必要があります。
特に電気配線や配管など、完成すると見えなくなってしまう小さな部分まで確認することが重要です。
タケハウス建築設計室では、代表自身が設計から施工管理まで担当し、棟梁と直接やり取りしながら現場を確認しています。
「どの断熱材を使っているか」だけではなく、
「どこに、どう使っているか」
「湿気をどう逃がすか」
「細かな隙間まで処理できているか」
こうした部分まで含めて、断熱性能は決まってきます。
断熱材を選ぶときには、材料の名前や性能の数字だけではなく、そんなところにも注目してみてください。
上越・妙高・糸魚川周辺で新築・リフォームをご検討の方は、お気軽にタケハウス建築設計室までご相談ください。
